クロミッドで卵巣過剰刺激症候群(OHSS)になることは?
卵巣過剰刺激症候群(OHSS)という言葉をご存知でしょうか?
卵巣過剰刺激症候群(OHSS)とは排卵誘発剤の副作用であらわれる注意すべき症状のひとつです。
クロミッド(セロフェン、クロミフェン)を服用する人は、クロミッド(セロフェン、クロミフェン)で卵巣過剰刺激症候群(OHSS)になることはあるのかを心配される方も多いと思います。
ここでは、卵巣過剰刺激症候群(OHSS)とクロミッドの関係性について解説します。
卵巣過剰刺激症候群(OHSS)とは?
卵巣過剰刺激症候群(OHSS)とは、不妊治療による排卵誘発剤の使用によって、卵胞が過剰に刺激されることによって起こる症状です。
卵巣過剰刺激症候群(OHSS)は排卵誘発剤の副作用で起こる症状で、卵巣が膨れてしまい、お腹や胸に水がたまるなどの症状がでてしまいます。
重症例では、腎不全や血栓症など様々な合併症を引き起こすことがあり、最悪の場合は死亡に至るケースまであり、発症する確率は少ないものの、排卵誘発剤の使用による副作用の中では注意が必要なものになります。
卵巣過剰刺激症候群は通常、不妊治療に用いる排卵誘発薬によって引き起こされます。
多量な排卵誘発剤の投与は、卵巣過剰刺激症候群の発生を増加させ、排卵誘発で1.7%、体外受精で6.5%の患者が入院を要し、稀ではありますが、血栓症による死亡例も出ています。
排卵誘発剤を使用しているときに吐き気、嘔吐、お腹がはる、尿量が少なくなる、体重増加などを感じる場合は、副作用による卵巣過剰刺激症候群(OHSS)の疑いがありますので、すぐに医師に相談するようにしてください。
卵巣過剰刺激症候群(OHSS)になりやすい人
卵巣過剰刺激症候群(OHSS)は排卵誘発剤の副作用により引き起こされる症状ですが、体質によりなりやすい人となりにくい人がいます。
これらに当てはまる人は、卵巣過剰刺激症候群(OHSS)のリスク因子を持っており、卵巣過剰刺激症候群(OHSS)になりやすい人といわれています。
排卵誘発剤を使用する場合の最終目標は妊娠することになりますが、妊娠そのものが卵巣過剰刺激症候群(OHSS)のリスク要因にもなるのです。
もちろんこれらは、あくまでリスク要因ですので不必要に怖がり過ぎないようにしてください。
卵巣過剰刺激症候群(OHSS)の症状と重症度について
卵巣過剰刺激症候群(OHSS)の症状は、いくつかありますが、その程度は様々です。軽度、中度、重度に分けて症状の特徴をまとめてみます。
体重増加、腹部不快感、下腹部の張り、お腹に水がたまる。
悪心、嘔吐、呼吸困難。
頻脈、血圧低下、胸水貯留、乏尿、肝機能低下、腎機能低下。
軽度の場合は、それほど心配はいりませんが、中度以上の症状が出てくると、入院をしてアルブミン投与などで症状を緩和されるなど、治療の必要が出てきます。
排卵誘発剤を使用中にこれらの症状を自覚した場合は、すぐに病院に連絡するようにして下さい。
クロミッド(セロフェン、クロミフェン)で卵巣過剰刺激症候群(OHSS)になることは?
クロミッド(セロフェン、クロミフェン)は排卵誘発剤のひとつになりますが、クロミッド(セロフェン、クロミフェン)だけの使用で、卵巣過剰刺激症候群(OHSS)になるケースは少ないです。
クロミフェンクエン酸塩
[販 売 名]クロミッド錠50mg(塩野義製薬)他
[副作用(重大な副作用)]
卵巣過剰刺激症候群:本剤を投与した場合,並びに,卵胞刺激ホルモン製剤(FSH製剤),ヒト下垂体性性腺刺激ホルモン製剤(hMG製剤),ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン製剤(hCG製剤)を本剤の投与に引き続き用いた場合又は本剤とこれらの製剤を併用した場合,卵巣腫大,卵巣茎捻転,下腹部痛,下腹部緊迫感,腹水・胸水の貯留を伴う卵巣過剰刺激症候群があらわれることがある。これに伴い,血液濃縮,血液凝固能の亢進,呼吸困難等を併発することがあるので,直ちに投与を中止し,循環血液量の改善に努めるなど適切な処置を行うこと。
厚生労働省が出しているの使用上の注意にも記載されているように、クロミッドと併用して、卵胞刺激ホルモン製剤(FSH製剤)、ヒト下垂体性性腺刺激ホルモン製剤(hMG製剤)、ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン製剤(hCG製剤)を投与した場合は卵巣過剰刺激症候群(OHSS)の発症に気をつける必要があります。
クロミフェンの副作用には重篤なものは少なく,多胎発生率は数%、卵巣過剰刺激症候群(OHSS)発生もほとんどみられない.
このようにクロミッド(セロフェン、クロミフェン)単体での服用では、卵巣過剰刺激症候群(OHSS)の発症はほとんど心配ありませんが、ごく稀に、卵巣が刺激を受けやすい体質の方などは、クロミッドの服用だけで、お腹が張ってしまったりなどの卵巣過剰刺激症候群(OHSS)の軽い症状が出る場合もあります。
卵巣過剰刺激症候群(OHSS)の症状がある場合は、短期決戦になる
卵巣過剰刺激症候群(OHSS)の症状がある場合は、排卵誘発剤の使用にも慎重を要してきます。
効果の強い排卵誘発剤を使用するほど、排卵は促しやすくなりますが、同時に卵巣過剰刺激症候群(OHSS)のリスクも高まりますので体調の変化を見極めながら、慎重に排卵に導く必要があります。
そして、排卵誘発剤以外の選択肢、人工授精や体外受精などの可能性も視野に入れていくことも、少なくありません。
数少ない排卵のチャンスを逃さないように。子宮内膜が薄くなる前に妊娠を目指しましょう
クロミッド(セロフェン、クロミフェン)をはじめ排卵誘発剤を使用して妊娠を目指す場合、薬を使用せずに自然に排卵できる人よりも、排卵のチャンスを大切にすることがとても重要になります。
クロミッド(セロフェン、クロミフェン)を飲むと子宮内膜が薄くなり、妊娠しにくくなる。
クロミッド(セロフェン、クロミフェン)は妊娠しやすくするための薬ですが、子宮内膜が薄くなってしまう副作用をもっています。
子宮内膜というのは、精子と卵子が奇跡的に出会い、受精卵になったあと、細く長い卵管を進んだ先にある、受精卵が目指すゴール地点です。
受精卵が子宮内膜に無事にたどり着くと妊娠が成立するのですが、受精卵が子宮内膜にくっつくには、子宮内膜が厚くふかふかになっていないといけません。
クロミッド(セロフェン、クロミフェン)を飲むと卵子の排卵はしやすくなるのですが、子宮内膜を薄くしてしまう副作用も持っているため、せっかく頑張ってクロミッドを飲んで卵子を排卵させても、受精卵が子宮内膜にくっつくことが出来ずに、妊娠に至らないというケースも少なくありません。
クロミッド(セロフェン、クロミフェン)というのは、卵胞育てて妊娠しやすくしてくれくれる効果がある薬である一方で、子宮内膜を薄くして妊娠しにくくさせてしまう副作用を持っている薬なのです。
クロミッド(セロフェン、クロミフェン)の服用を始めたら、自分で取り入れられることを少しでも取り入れ、子宮内膜が薄くなる前に妊娠を目指していくことが大切です。
クロミッドで妊娠を目指した私には最適な葉酸サプリ選びがとても大切でした
【30代多嚢胞性卵巣症候群の私でもクロミッドで妊娠できました】
クロミッドを服用しなければ、排卵のチャンスが少なかった私に大切だったのは、少しでも着床の可能性を上げること。
着床の可能性を上げるためには子宮内膜をふかふかにしておくことがとても大切です。
子宮内膜をふかふかにするには葉酸がポイントなんですが、実は葉酸サプリには、クロミッドを飲む人にはおすすめできないものがたくさんあって間違った葉酸サプリだけは選ばないことが大切なんです。
また、葉酸サプリは赤ちゃんの先天性異常を72%も軽減するといわれ、厚生労働省も妊娠を望む人は葉酸サプリを積極的に飲むように勧告をしているほど、大事なものなんです。
クロミッドで妊娠できた私が大切にした葉酸サプリの選び方を公開しています。
→クロミッドで妊娠できた私が大切にした葉酸サプリの選び方はこちら(*^_^*)
葉酸サプリは妊娠したいと思ったその日から飲み始めてあげる。
それがママが赤ちゃんにしてあげられるやさしさでもあるんです。
【クロミッドで妊娠できた!】多嚢胞性卵巣症候群だった私の妊活体験談を公開しています。
→クロミッドで妊娠できた私の妊活体験談はこちら(*^_^*)